お客様対談

お客さま×アプリラボ

対談テーマ

~4店舗を本部1人で完璧に回す仕組みとは~

登場人物は…!!

合同会社Freaks
宇佐美 和重(代表社員)
株式会社APPLILAB
菅野 壮紀(代表取締役)

対談店舗

豚のしっぽと鶏のとさか なんば店

対談日:2025年3月

「居酒屋いくなら俺んち来い。」の唯一(2025年3月現在)のFCを運営し、「豚のしっぽと鶏のとさか」業態を自社で展開しており、現在では大阪エリアで4店舗運営している合同会社Freaks。代表の宇佐美さんは、バックオフィス業務を社長自らひとりで完璧に回して、かつ、店舗の数字も的確に分析しています。どのようにしてそれを実行出来ているのか?現場にも本部にも強い仕組みについて、お話を伺いました。
    ※今回は20年以上の付き合いもあり、長めの記事となっております。ご了承くださいませ。

出会いは23年前!印象深い出会いを振り返る

【右】宇佐美さん
菅野

よろしくお願いします。我々の出会いは最初どんな出会いでしたでしょうか?

宇佐美

そもそも2003年にファイブグループ(※1)の創業メンバーだったのですが、その創業店舗のお店で、菅野さんが学生の頃にアルバイトの応募に来まして、そこで僕が面接をして採用したのが最初の出会いだったと思います。

菅野

そうですね。もう23年前になるんですね!オープニングスタッフでしたね。

宇佐美

僕は菅野さんの初めて会った印象は「とにかく変わっていて面白い人だな」だったんです。
あの当時、面接で必ず話すことがあるんです。「飲食って人の出会いがすごい大切にしなければいけない仕事ですよね?」と言ったリアクションを見るんですが、菅野さんの回答が「それは結果論ですよね」ってなって。すごい面白いなって思って。要は人の話の本質を見る人だなって思ったんです。
他の人は言葉そのものを捉えて、「確かに!」とか言われることが多いんですけど、菅野さんは言葉を言った人にフォーカスを向けるんだな、と。だからそこの部分がすごく印象に残ってたのはあります。

菅野

私、あまり覚えてないんですけどすいません笑
特に考えずに自然と受け取ったのを返したのがそれだったのかなと。

宇佐美

菅野さんはその後にファイブグループの坂本社長と「飲食店向けのシステムを作りたいよね」って話をしてるのを聞いたんです。
菅野さんは新卒ですごくいい会社に入ったのに独立希望とかチャレンジ精神がやはり強かったりとしたんだと思うんですよ。だから3年で独立しちゃったんですよね?
で、そういえばその後、本当に奇跡的にシンガポールであったこともありましたね!

菅野

そうですね!本当に何も連絡していないのに、チャンギ空港でばったりと。
その頃、ちょうどシンガポール法人を立ち上げてた(※2)あたりでして・・・。
本当に驚きでしたね!

シンガポール・チャンギ国際空港で奇跡の遭遇をした写真
宇佐美

結局、菅野さんに抱いてる印象なんですけどそもそもチャレンジする姿勢から来るかなと。マインド(判断基準)が楽しい方に振りやすいというか。
僕はすごい共感をしてるんです。「それ面白いですね」と言った時の菅野さんの顔が見たくて、色々要求をしたりとか「こんなのできない?」っていうの話をしたりとか。

菅野

そうですね、創業店はマニュアルもありましたが、それ以上に判断基準が「お客さんのため」であり、「お店の継続のため」だったら許されることが多かったですよね。
ただ、ちゃんと宇佐美さんから教えてもらったことで未だに覚えているのが、お好み焼き作る時に小麦粉を混ぜるやり方がわからなくて、一気に混ぜないといけないところを、ちょっとずつ水入れてたら「それ蕎麦の作り方だよ」というツッコミをされて笑。それで「あぁ、この人は否定的なことを言わない人なんだな。いろんな学びを与えてくれる人だな」と思いました。

Freaksの現在の業態と今後のあり方

宇佐美

そもそも最初は5年ほど前にファイブグループ(前述)から「居酒屋いくなら俺んち来い。」という店舗を2店舗引き継いだ形で大阪にて独立をしました。
その後、オリジナルの「豚のしっぽ鶏のとさか」という新業態を立ち上げて、それが今2店舗まで来ました。

菅野

それはどんな業態ですか?

宇佐美

簡単に言えば、その名の通り豚と鶏の業態なんですが、実はそもそもやりたい業態っていうのは特になかったんです。ただ「大衆居酒屋」は本当に好きで絶対外せないのです。また、農家や牧場にも縁があり、生産者の顔が見える業態が面白いかな、と思って作った業態です。

菅野

今後の話ですが、例えば客単価が1万円を超える業態は作りたいと思いますか?

宇佐美

思わないですね。目指しているのは3,000円くらいかなと。

菅野

このインフレ時代に3,000円ですか!?

宇佐美

今日来てくれた人に「明日も来てね」って言える客単価のお店が好きで、6,000円の客単価のお店を作るんだったら、3,000円にして2回来て欲しいんです。

今後の飲食店経営のキモは数字教育!

宇佐美

主に60~80席のお店なんですが席数がネックでして。小さいお店ほど数値管理が難しいんです。日々の売上などの数字に敏感にならざるを得ない。FL管理が重要なのに、そもそも仕入れ原価を知らないとかいう人が多い気がします。なので、そういうのが無いようにしたいんです。弊社の4店舗の社員には数字の勉強や集客の勉強など、いろんな勉強をさせてます。

菅野

いろいろというと具体的にはどんな感じでしょうか?
チェーン店のような数字教育でしょうか?

宇佐美

店長には個人店にできる限り近いようなイメージで考えさせています。なのでその人たちが独立する場合があったとしても困らないようにしてあげたいし、なんならそのお店を買い取ってもらえるぐらいまで育てられたらと考えています。

菅野

そこまで従業員の将来を考えているんですね。
そんな会社の価値観やビジョンは言語化されてますか?

宇佐美

理念は会社を作る時から考えてました。実は理念自体はファイブグループと同じものです。

・関わる全ての人が幸せになれる環境を作ること
(ファイブグループ創業当時の理念)

そもそも、Freaksという社名が「変わり者」とか「道から外れた人」とか独特な人たちの集まりという意味なんです。
1番最初に僕が採用した社員が言ったのが「僕は100点の営業はできないんですけど100%の営業はできます」と。そう言われた時には、なるほどと思って、うちの会社のそのコアバリューの1つ目がこうなりました。

・100点ではなくて、100%の営業して楽しいを作ろう

菅野

なるほど分かりやすいですね。他には何がありますか?

宇佐美

全部で10個あるのですが、最後は僕がずっと大事にしてることで、人に対しても物に対しても誰に対しても「愛はあるか」を考えながら言葉を発しましょう、と定義しています。

・そこに愛はあるのか

K1くんの導入のきっかけは!?

宇佐美

またファイブグループの話になるのですが、最初は大手のレジメーカーのものでした。今で言うレガシーPOSですね。タイムカードはExcel です。

菅野

それで困ったことは何がありましたか?

宇佐美

Excelの数式をうっかり壊す人がいたりとか、レジで不正をする人がいたりとか。他は月末に発表資料を作るのに、僕が徹夜で作ってまして…。もう大変でしたよ!POSメーカーさんは別でお金払わないと資料に必要なデータが作れないとかで。

菅野

ただそれでもPOSメーカーは当然POSのデータしか出せないですよね?結局FLとかまとまった数字は出せないですよね?

宇佐美

そうなんです!なので、それをK1くんがやってくれるのは当時から本当に感謝しています!

菅野

ありがとうございます!
ただ、正直な話、関西で独立された時は、POSを他社のものを使うという選択肢もあったわけですよね?

宇佐美

実際お店に各社の営業の方は来ましたよ。
集客最大手会社とかモバイルオーダーの新興勢力とかも含めて、色々悩みました。
ただ、データの出し方とかがK1くんがやはり1番営業に特化してたと判断しました。
例えば「人事管理と言えばタイムカード」となって終わりではないじゃないでか。K1くんはそういうところも含めた時に色々かゆいところに手が届くんです。

菅野

そうですね。タイムカードだけでなく、シフトや給与計算はもちろん、明細や遅刻早退の管理も出来ますね。
それも含めて、導入の効果で宇佐美さんはどのように活用しますか?

宇佐美

シフトが一番思い当たります。アルバイトがシフト希望を入れているかが見やすいんです。そうすると、「最近あの子入ってないね」っていうのが店舗でも本部でも見てわかるので、対応しやすいんです。つまり現場で何か起きてるかがシフトだけでも分かるんですよね。それもすごく大きいです。

菅野

確かにシフト希望だけでモチベーションなどもわかったりしますよね。

宇佐美

あとは標準のFL表ががすごく使いやすくてですね。売上はもちろん人件費とか原価とか必要な値は既に全部出ているんです。さらに今余裕があるだけなのか、今月余裕があるのかそれもすぐ判断出来るのです。
そうすると、それもシフトに関連させやすい。「あ、原価を抑えないとな」という意識も早々と出る、というのが日々できるわけです。

菅野

そうですよね、そこは弊社としても力をいれてます。
他に不正対策とかはどのようにされてますか?

宇佐美

ジャーナルが全部教えてますよね。
何をどういう作業をしてどういう間違いをしたか?誰がどういう不正をしたかまで全部分かります。不正でなく、知らなくてごまかしたのだけなのかもわかるんです。常連さんにこういうサービスしちゃったとかってのも全部出るんです。VOIDだけじゃなくてオーダーした履歴が残るからあの追いやすいというところもすごく大きいんです。

菅野

確かにそこは他社からも評判がいいです。

宇佐美

あとは、メニュー変更のタイミングで原価が格段に上がって、金額にしたら680万円ぐらいですかね。その見直しをかけた時に3%下がりました。

菅野

おお、結構ですね!

宇佐美

その後、人件費も見直したのですが、ピンポイントで例えば「月曜日の17時だったら何本使える」とか使うとかっていう目標も立てやすいです。

菅野

ありがとうございます。機能単体でないというのが当社製品の魅力ですよね。
また、現場の方々は、例えば新人さんのトレーニングはどれだけ時間かかるとか、ミスが多いとか感想はありますか?

宇佐美

全く時間もかかりません。ミスがあったとしてもやり直せます。やっぱりハンディの機能がすごく優れていると思いますね。もちろん簡単だっていうのもある。やはり現場を知ってる作りだな、と。あと、間違えてもその日の最後に分かりますしね。新人が困ることなんかまずないんじゃないかな。
今はQRコードでお客さん自ら注文をするっていうシステム(※3)もあるらしいけど、ウチの場合は従業員がオーダーを取りに行くっていうのを理由があってやってますが、難しいことはもう一切無いのではないかな。シフトの提出も確認もダイレクトで。それも大変助かっています。

今後のビジョンと目指すべき方向性は?

宇佐美

例えば店舗展開して増やすのかとか、独立生を増やすのか、常連さんをもっと増やしていくのかとか色々あると思うんです。現在はものすごく難しくて複雑になってるからで利益が出しにくい状態になってるので、そういった意味でその経営感覚まで学んだ人じゃないとなかなか成功しづらい飲食の世界になってきたなとは思います。
お店と常連さんとの付き合いのためにも10年続く経営感覚まで教えていかないと独立はオススメ出来ないです。そういう教育機関にしたいっていうのはもうずっと変わらないですね。ウチの社員はフリークス(変わり者)が多いんですが、他の飲食の店長より能力はどこ行っても恥ずかしくないレベルにしようとしています。

菅野

そこまでスタッフにフォーカスされているんですね。

宇佐美

例えば今は「豚のしっぽ鶏のとさか」っていう名前だけど、例えばその独立したい人が強い思いがあったら、今度はじゃあ中華バージョンだとか、洋食バージョンだとでも面白いですよね。
「WEBを活用してとかSNSで集客」とかはちょっと抵抗感があるんです。僕も古い人間なんですけど、やはり1対1の対面のやり取りを10年間続けられる関係性が理想的な飲食業かなと思ってます。

菅野

その中でK1くんが果たすべき役割はどこでしょうか?

宇佐美

今、4店舗で売上が3億ぐらいの会社なんです。でもバックオフィスとしてやってるのは僕だけなんですよ。社長が経理も事務もやってる。なんなら税理士さんに渡すまでで、従業員も60人ぐらいの規模なのにも関わらずです。1人でできるんですよ!K1くんのおかげで。これもっと謳った方がいいと思いますよ!!

菅野

そうですね、弊社は広告が下手でして笑

宇佐美

カスタマイズできるっていう強みもありますよね。例えば給料ソフトと連携は出来てるんですが、更に言えばそれが支払いの口座まで紐付いてたらめちゃくちゃ便利になります。労務関係もそう。飲食店は人の出入りが多いんです。その従業員の登録とかも含めて履歴書が入ったら嬉しいです。今後は社会保険に入る義務があるアルバイトが増えて来るのでそれをいちいち別のソフトでやる手間を考えたら大変になるので。

菅野

今はそこまでは出来ないですが、実は今、労務管理ソフトと連携は始めてるんです(※4)。

宇佐美

次に財務管理ですね。現在でもPLは出ますが、BSとかCFまで出ると理想ですね!支払いも含めて全部一緒だと嬉しいです。今、仕入れと棚卸しは入力出来るけど、支払いは入らないので、それも自動で管理してくれると本当に楽になります。
あとキャッシュレス決済連携も始めましたよね?あれも秀逸だなと思うのは店舗での不正対策からスタートしてるじゃないですか。お客様の利便性よりも。視点がすごいなと思って。他社の管理システムは売上がベースじゃないんですよ。財務管理がベース。そういう視点の違いが重要なんですよね。

菅野

はい、現場の声はとても大切なのでそういう目線は忘れないようにしています。店舗と本部は実は見てる箇所が違ったりしますよね。

宇佐美

社長って何のためにあるの?ってた時に「新しい飯の種を作る」という人もいますが、僕は「1番の番頭さん」じゃなきゃいけないと思います。会計業務とか事務の方がやってるところが多くて、数字の危機感が社長に伝わるのが時間と熱量がズレてくるんです。K1くんだったら全部一緒で全部見れるから、社長が番頭になれるんです。

菅野

なるほど。実際、経理に丸投げな社長は多いですよね(私もですが・・・)。

宇佐美

何度も言わせて欲しいんですが、菅野さん現場主義で作ってることの方が絶対いいんです。さっき言ったキャッシュレス決済もそうですが、年齢確認アプリ(※5)。あれも現場目線じゃないとあの機能を作ろうってならないですよね。
頼むから取引先が増えてもそういう会社でい続けて欲しいです、本当に。

菅野

ありがとうございます!ご期待に応えられるように引き続き頑張らせていただきます!!